アメリカの経営学者ジェフリー・フェファーが『人材を生かす企業』(監訳佐藤洋一、1998年、トッパン)で提唱した「成功のための7つの条件」は「フェファーモデル」あるいは「ベストプラクティス・モデル」として知られています。
7つの条件とは次のとおりです。
- 雇用の保証(原文ママ)
- 徹底した採用
- 自己管理チームと権限の委譲
- 高い成功報酬
- 幅広い社員教育
- 待遇の平等化
- 業績情報の共有
これらは特定の国や産業ではなく、あらゆる国のあらゆる産業、あらゆる規模の企業であてはまると言われています。
4番の「高い成功報酬」は、字義通りに解釈すれば、褒賞金やインセンティブなど、めざましい業績をあげたときに支払う報酬をだけを高くすべきである。基本給のような、通常支払う給料は必ずしも高くする必要はないということになります。
本当にそうなのでしょうか。
まず、成功したときにのみ支払う報酬を、フェファーは推奨しています。ゲインシェアリング(付加価値から、基本給や残業手当など通常の賃金を引いた残りの、一定割合を従業員に分配する制度)やプロフィットシェアリング(利益の一定割合を従業員に分配する制度)、従業員持ち株制度、ストックオプション、スキルの取得に対する手当、奨励金などをいずれも推奨しています。
「成功」に限定した報酬ではない基本給も、高い水準のものを支払うこと勧めています。
成功報酬が重要である理由としてフェファーは、まず公正さを挙げています。
利益は従業員にも還元されるべきであり、経営者や株主の手にすべて渡るのは公正ではありません。
第二に、従業員が努力を惜しまない点を挙げています。
プロフィットシェアリングや自社持ち株制度は、仲間同士のプレッシャーを促進し、自分の役割を自覚させ、会社の代表として仕事に取り組む姿勢を促します。
