今年の日本テレビ「24時間テレビ—愛は地球を救う―」のマラソンランナーが俳優の星野真里さんに決まりました。

この番組がランナーにギャラを支払っていることについて、批判的な意見があります。

しかし、紅白歌合戦の出場歌手がギャラを受け取るのは当然だが、『愛は地球を救う』のチャリティーランナーがギャラを受け取るのは偽善だというのは、チャリティー活動に対する差別ではないでしょうか。

無名の市民ランナーがボランティアで走るよりも、芸能人が走る方が、多くの募金が集まります。

芸能人も人の子です。

手弁当ではモチベーションが上がらず、5キロくらいで棄権してしまう可能性が大いにあります。

それでは募金が集まりません。

芸能人にギャラを払って出走してもらうことは、合理性があります。

経済学者であるウリ・ニーズィー氏は、人々が慈善活動を成果ではなく、運営費の少なさで評価する傾向のことを「運営費嫌悪」と呼んでいます(『インセンティブが人を動かす―今日から使える行動経済学入門』河出書房新社)。

運営費嫌悪の背景にあるのは

  1. 運営費が運動の非効率さや、運営に問題点がある可能性を示唆していること
  2. 運営費が浪費や横領など、腐敗の可能性を示唆していること
  3. 寄付者は自分のお金が福祉や災害復興に直接影響を与えるのを好むこと

などです。

事実、『愛は地球を救う』では、日本テレビ系列局の幹部が、募金のうち1200万円を横領していたことが明らかになっています。

世間の人々は企業の経営者を、どれだけ利益をあげたかで評価します。

利益の少なさでは評価しません。

しかし慈善活動に対しては、成果ではなく運営費の少なさで評価します。

人道活動家であり、世界で最も視聴されたTEDスピーカーでもあるダン・パロッタ氏は、これを慈善活動に対する差別であり、慈善団体の潜在能力を最大限に発揮することを妨げていると主張しています。

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